インタビュイー:新井社長(株式会社Delight・代表取締役社長)
インタビュアー:山口
「仕事は楽しいものだ」。
この言葉に、あなたはどんな印象を持つだろうか。理想論に聞こえる人もいれば、どこか綺麗事のように感じる人もいるかもしれない。働き方改革やワークライフバランスが叫ばれ、「無理をしない」「頑張りすぎない」ことが良しとされる今の時代において、仕事そのものに熱狂する姿は、むしろ珍しい存在になりつつある。
そんな時代背景の中で、「仕事が楽しいと思えるビジネスパーソンを本気で増やしたい」と語るのが、株式会社Delight代表の新井社長だ。Delightは、HR領域を中心に事業を展開しながら、独自のカルチャーと圧倒的な熱量を持つ組織として、少しずつ存在感を高めている。
今回のインタビューでは、Delight創業の原点から、仕事観、組織づくり、そしてこれからの未来まで掘り下げていく。飾らない言葉の中に、新井社長の人生観や、Delightが大切にしている価値観が色濃く滲み出る内容となっている。
インタビュイー紹介:
新井 崇徳(にい たかのり)株式会社Delight代表取締役社長。島根県出身。早稲田大学を合格するも辞退し、光通信に入社。2年間にわたる起業プロジェクトに参画し、数ある候補者の中から唯一、最年少の21歳で独立・起業を果たす。
創業後は会社を50名規模まで成長させ、採用支援を強みとした複数の事業を展開し、主軸事業のAIスカウトサービス「RecUp」では、累計導入企業数No.1を実現している。
現在はエンジニア・新卒採用を積極的に進めながら、「仕事が楽しいと思えるビジネスパーソンを増やす」ことを掲げ、次世代を代表する組織づくりに挑戦し続けている。
「ビジネスでも、人に感動を与えられるんだ」と気づいた瞬間
山口:
今回のインタビューは、学生さんや求職者の方に向けて、
「Delightがどんな会社なのか」
「新井社長がどんな価値観で働いているのか」
をできるだけリアルに伝えたいと思っています。
まずは、Delightを立ち上げるに至った原点から教えてください。
新井社長
僕は島根県出身で、高校までずっと地元にいました。
その後、浪人生として東京に出てきたんですけど、もともとは大学に行くつもりだったんですよ。
山口
東京に出てきたことで何か価値観が変わったんですか?
新井社長
かなり変わりましたね。
東京に出てきて初めて「経営者」という存在を身近に感じました。
友達の親御さんが会社をやっていたりして、「あ、ビジネスでこんなに世の中に影響を与えてる人がいるんだ」って。
山口
そのときは、もう起業を意識していたんですか?
新井社長
まだそこまでは明確じゃなかったです。
もともと僕はサッカーをやっていて、ワールドカップに出て、人に感動とか喜びを与えたいと思っていました。
でも、怪我をしてそれができなくなってしまった。
そのときに、「じゃあ自分は、何で人に影響を与えたいんだろう」って考えたんですよね。
山口
その答えがビジネスだった。
新井社長
そうです。
ビジネスでも、人の人生や社会に影響を与えられる。
それに気づいたとき、「これ、めちゃくちゃ面白いな」と思いました。
浪人生の夏に下した「大学に行かない」という決断
山口
そこから大学に進学せずに起業を目指す決断をされたわけですよね。
新井社長
浪人生の夏に、「大学には行かずに起業しよう」と決めました。
一応大学には受かったんですけど、進学はしませんでした。
山口
周りの反応はどうでしたか?
新井社長
当然不安もありましたし、反対もありましたね。
ただ、「今やらなかったら、一生後悔するな」っていう感覚の方が強かった。
その後、光通信の2年間の起業プロジェクトで入社して2年間働きました。
あそこは本当に厳しい環境でしたけど、ビジネスの基礎体力はあの2年間で叩き込まれたと思っています。
山口
起業したのは21歳ですよね。
新井社長
そうですね。
早かったかどうかは分からないですけど、「覚悟を決めて動いた」という経験自体が、その後の人生にすごく影響しています。
一本の電話が、人生の覚悟を決めた
山口
起業を決意する上で特に大きな出来事があったと伺っていますが、それはどういった出来事だったのでしょうか。
新井社長
浪人生のときに高校時代から一緒にサッカーをしていた友達が、バイク事故で亡くなったんです。
電話でその知らせを聞きました。
山口
……かなり衝撃的な出来事ですよね。
新井社長
本当にそうでした。
普段あまり泣かないタイプなんですけど、そのときは涙も出たし、何も喉を通らなくなった。
「こんなに身近だった人が、一瞬で死ぬんだ」って初めて実感しました。
山口
その出来事が起業への覚悟を強めた・・・。
新井社長
はい。
大学に4年間行っている間に、自分も死ぬかもしれない。
そう考えたら、「起業したい」という気持ちを先延ばしにするのが怖くなった。
悲しい出来事ではあるんですけど、
「絶対に起業してやろう」
そう思わせてくれた出来事だったと思います。
「喜び」を軸にした会社をつくろうと思った理由
山口
Delightの創業時に掲げていたミッションについても改めて教えてください。
新井社長
創業当初のミッションは、
「サービスの提供を通じて、日々の生活に喜びをもたらす」
です。社名のDelightもそのまま「喜び」という意味ですね。
山口
かなりシンプルでストレートな言葉ですよね。
新井社長
はい。
仕事を通じて誰かが喜ぶこと、そして自分たち自身も喜べること。
それが仕事の本質だと思っていました。
山口
ただ、経営していく中で理想と現実のギャップもあったのでは?
新井社長
めちゃくちゃありました(笑)。
創業して3〜4年目に会社が潰れかけた時期があって。
そのときに、「何をやるか」より「誰とやるか」が圧倒的に大事だと痛感しました。
「仕事が楽しい」の正体とは
山口
Delightでは「仕事が楽しい」という言葉がよく出てきますよね。
ただ、正直に言うと、読む人によっては「ラクそう」「ゆるそう」というイメージを持つ人もいると思うんです。
新井社長の中での「仕事が楽しい」って、どういう状態なんでしょうか。
新井社長
めちゃくちゃ大事なポイントですね。
まず前提として、楽=ラクではまったくない、というのは強く伝えたいです。
よく僕は山登りに例えるんですけど、
標高300メートルくらいの山を登っても、正直そこまで達成感ってないと思うんですよ。
山口
確かに「ちょっと頑張った」くらいで終わっちゃいますよね。
新井社長
そうなんです。
だから大事なのは「どの山を登るか」。
最初から高い山を目指す。
寒いし、お腹も空くし、途中で「きついな」って思う瞬間も必ずある。
でも、その過程で「どうやったら登れるか」を考えたり、
仲間と声をかけ合ったり、支え合ったりする。
そのしんどさを含めた時間そのものが僕は楽しいと思ってます。
山口
達成した瞬間だけが楽しいわけじゃない、と。
新井社長
はい。
頂上に立った一瞬よりも、
そこに向かって必死に登っていた時間のほうが、後から振り返ると一番記憶に残ってたりする。
しかもそれを一人じゃなくて、仲間とやっていると、
頂上で見る景色は何倍にもなるんですよね。
山口
「楽しい」ってワクワクに近い感覚なのかなと感じました。
新井社長
まさにそうです。
高い目標に向かって、仲間と本気で挑んでいる状態。
それが、僕にとっての「仕事が楽しい」です。
「令和に、昭和みたいな熱量の組織をつくる」という価値
山口
ここからは、Delightという会社そのものについて聞いていきたいです。
新井社長が考える、Delightならではの価値って改めて何だと思いますか?
新井社長
一番の価値は、この令和の時代に昭和のような仕事に熱狂できる人が集まっていることだと思っています。
山口
「仕事に熱狂する」という言葉、今の時代だと少し珍しいですよね。
新井社長
そうなんですよね。
世の中的には、「仕事はほどほどに」「無理しないで生きよう」みたいな価値観が強くなっている。
その流れ自体を否定するつもりはないんですけど、
一方で、「仕事を本気で頑張るって、こんなに楽しいんだよ」っていう感覚を持てている人があまりにも少ないなと感じています。
山口
Delightにはその“本気で頑張る人”が自然と集まっている。
新井社長
はい。
それは偶然じゃなくて、採用の段階からかなり意識してやっています。
そもそも「仕事を頑張りたい」と思っていない人は採らない。
だから、入社した瞬間から「頑張るのが当たり前」の環境なんです。
山口
外から見るとかなり異質な組織に映るかもしれないですね。
新井社長
よく言われます(笑)。
他社の経営者からも、「こんなに熱量が高い組織、見たことがない」と言われることは多いです。
ただ、正直言うと世の中にそういう会社が全くないわけじゃない。
本当に伸びている会社を見ると、やっぱりどこか狂気じみた熱量はあると思います。
「なぜ頑張るのか」が違う。それがDelightのカルチャー

山口
確かに、伸びている会社ってどこか雰囲気が似ていますよね。
新井社長
そうなんです。
同年代で伸びている会社さんだったり、猛烈に高みを目指している会社は、ちゃんと存在しています。
ただ、Delightが違うと思っているのは「なぜ頑張るのか」という理由の部分です。
山口
どういう違いでしょうか?
新井社長
もちろん世の中には
・お金がモチベーションで頑張っている会社
・ノルマが厳しくて頑張らざるを得ない会社
もあります。
それ自体が悪いとは思わないです。
ただ、Delightの場合は「仕事そのものが楽しいから頑張っている」という人が多い。
山口
結果を出している人ほど仕事を楽しんでいる印象がありますよね。
新井社長
そうなんですよ。
結果を出している人って、結局仕事が楽しいからやっている。
僕自身もそうだと思います。
だから、Delightのカルチャーは 「仕事を楽しもう」その一点に集約されていると思っています。
「ディライトっぽい人」を世の中に増やしたい
山口
先ほどの話につながりますが、「ディライトっぽい人」という言葉もよく出てきますよね。
新井社長
そうですね。
最近よく思うのは、「ディライト出身です」って言われる人を、世の中に増やしたいなということです。
山口
サイバー出身、リクルート出身、みたいな感覚ですね。
新井社長
まさにそれです。
今はまだ「ディライトっぽいですね」って言われるほど認知はされていない。
でも、将来的には
「あの人、ディライトっぽいよね」
って言われる人が増えたら、めちゃくちゃ嬉しいなと思っています。
山口
その“っぽさ”って、どんな要素だと思いますか?
新井社長
仕事を楽しんでいて、努力を惜しまず、周りに良い影響を与えられる人。
そういう人がディライトっぽい人かなと思います。
メンバーに求めるのは「まず自分が楽しむこと」
山口
メンバーにはどんな存在になってほしいですか?
新井社長
いろんな軸がありますけど、まずは
「自分自身が仕事を楽しんでいること」
これが大前提です。
山口
その先のイメージもありますよね。
新井社長
あります。
1段階目は、自分が楽しんでいる。
2段階目は、周りから見て「あの人、楽しそうだな」と思われる。
3段階目は、「あの人みたいに働きたい」と思われる。
山口
楽しさが伝播していくイメージですね。
新井社長
そうです。
例えば、Delightに100人いたとして、その100人がそれぞれ10人に影響を与えたら1,000人。
その1,000人がまた10人に影響を与えたら、1万人。
仕事が楽しいと思える人が、どんどん増えていく。
それを本気でやりたいと思っています。
AI時代だからこそ「圧倒的に価値を出せる人」に
山口
メンバーに対して期待していることはありますか?
新井社長
AIの時代だからこそ「価値を出せる人」になってほしいですね。
今後、仕事で価値を出せる人と、そうじゃない人の差は間違いなく広がっていく。
山口
その中でDelightの人がどう見られたいか。
新井社長
「Delightの人、仕事できないよね」って思われるのがめちゃくちゃ嫌なんです。
だから、圧倒的に成果を出せる人材であってほしい。
山口
それもまた「仕事を楽しむ」こととつながっていますよね。
新井社長
そうですね。
楽しいから努力できる。努力できるから価値を出せる。
その循環を当たり前にしたいです。
心理的安全性とは「何でも言える」ではなく「向き合える」こと
山口
ここから少し、組織づくりの話に入っていきたいです。
最近よく「心理的安全性」という言葉を聞きますが、新井社長はこの言葉をどう捉えていますか?
新井社長
正直、心理的安全性って言葉だけが一人歩きしてるな、とは思っています。
「何でも言っていい」「怒られない」みたいに誤解されがちなんですけど、それだけだと組織は強くならない。
山口
確かに「優しいだけの組織」になってしまう可能性もありますよね。
新井社長
そうなんです。
僕が考える心理的安全性は、「会社を良くするための発言なら、ちゃんと受け止められる環境」ですね。
山口
それは経営としてもかなり意識している部分ですか?
新井社長
意識しています。
組織としては、マネジメント研修や組織OSを入れて、責任者陣が共通言語を持つようにしています。
個人としては理不尽に怒らないこと。
これはかなり意識していますね。
数字が悪いときこそ「なぜ」を一緒に考える
山口
数字に対する向き合い方はかなりシビアですよね。
一方で、「怒らない」という話もよく出てきますが、そのバランスはどう考えていますか?
新井社長
正直に言うと、数字が悪ければ会社は潰れます。
そこは絶対に甘くできないし、見て見ぬふりもしません。
ただ、数字が悪いときにやるべきことは、
「誰かを責めること」じゃなくて、原因を正しく特定することだと思っています。
たとえば結果が出ていないときって、
・そもそも努力量が足りなかったのか
・やり方やスキルに問題があったのか
・目標設定が現実的じゃなかったのか
・もしくは、会社側の設計や仕組みが悪かったのか
原因って一つじゃないことがほとんどなんですよ。
山口
確かに、「本人の問題」と決めつけるのは早いケースも多そうです。
新井社長
そうなんです。
だから一緒に分解して、
「じゃあ次は何を変えればいいのか」まで落とし込む。
怒って終わりだと、次に繋がらないし、改善も起きない。
でも原因と改善がセットで整理できれば、
数字が悪かった経験自体が、ちゃんと前進になります。
山口
失敗が学習に変わる状態ですね。
新井社長
まさにそれです。
そのプロセスを安心して話せる状態、
つまり「原因を出しても否定されない状態」も、
僕は心理的安全性だと思っています。
カルチャーを浸透させるための「仕組み」とは

山口
今のお話を聞いていて思ったんですけど、
Delightって「考え方」だけじゃなくて、
それを仕組みとして回している感じが強いですよね。
たとえば、毎月のバリューアンケートとか、
MVPの表彰制度とかも、まさにそうだなと。
新井社長
そうですね。あれはかなり大事にしてます。
正直、創業当初はバリュー表彰なんてなかったんですよ。
会社も小さかったですし、余裕もなかった。
でも人数が増えてきた中で、
「ちゃんと行動を言語化して、称える仕組みがないと、
カルチャーって薄れていくな」と思って。
だから今は、
「この人のこの行動が、どのバリューに当てはまるのか」
をメンバー同士で言葉にしてもらうようにしています。
山口
僕もバリュー表彰に参加させてもらったとき、
正直めちゃくちゃ衝撃だったのを覚えています。
数字じゃなくて、
「どういう姿勢で仕事に向き合っていたか」
「誰にどんな影響を与えたか」
で評価されるのが、すごくかっこいいなと思って。
新井社長
評価される人がいる一方で、
「次は自分もああなりたい」って思える。
その感情が生まれること自体が、
組織としてはすごく良い状態だと思うんです。
バリューアンケートって評価制度ではなく、
カルチャーを毎月みんなで再確認する場なんですよね。
山口
確かに、毎月やるからこそ、
「これがDelightっぽさなんだ」って、
自然と刷り込まれていく感じがあります。
新井社長
そうなんです。
掲げて終わりじゃなくて、
語られ続けることが大事なんですよね。
新しいメンバーが自然に溶け込める理由
山口
新しく入ったメンバーが比較的早く馴染んでいる印象があります。
新井社長
そこも意識して仕組みを作っていますね。
シャッフルランチ、メンター制度、2ヶ月に1回の決起会。
あと、入社後2週間以内に、できるだけ歓迎の場を作るようにしています。
山口
新井社長自身が、新人に話しかけている姿もよく見ます。
新井社長
あれは半分性格ですね(笑)。
知らない人の話を聞くのが好きなんです。
ただ、新人と話すことで、
「なぜこの人はDelightを選んだのか」
「何を期待して入ってきたのか」
を知れるのは、経営者としてもすごく大事だと思っています。
Delightで得られる最大の成長体験とは
山口
ここからは、成長という観点でお伺いしたいです。
Delightで働くことで得られる、最大の成長体験は何だと思いますか?
新井社長
一言で言うと、「異常なスピード感」ですね。
山口
異常なスピード感・・・?
新井社長
はい。
例えば21卒の現在の統括部長は、インターンから入って短期間でサブマネージャー、マネージャーと上がり、社内最速で統括部長をやっています。
世の中的に見たらかなり早いキャリアだと思います。
山口
その背景にはやっぱり裁量の大きさがありますよね。
新井社長
あります。
Delightでは比較的早い段階で「部の数字」を持たせます。
大企業だと、部長クラスにならないと経験できないことを20代で経験できるようになってます。
裁量を任せる基準は「結果・手挙げ・信頼」
山口
Delightでは若手でもかなり大きな裁量を任される印象がありますよね。
その分、「誰に任せるか」は相当シビアだと思うんですが、
裁量を任せる基準について改めて教えてもらえますか?
新井社長
大きく分けると基準は3つあります。
1つ目が「結果」
2つ目が「自分から手を挙げたか」
3つ目が「信頼」
この3つですね。
山口
まずは「結果」からですね。
新井社長
そうですね。
やっぱり結果は嘘をつかないんですよ。
どれだけ想いがあっても、
どれだけ口で「やりたい」と言っても、
結果が出ていなければ、任せられる範囲は限られる。
逆に言うと、
ちゃんと結果を出している人の発言や提案は、
自然と重みを持つようになります。
山口
成果を出しているからこそ発言権も広がっていく。
新井社長
そうです。
裁量っていきなり降ってくるものじゃなくて、
結果の積み重ねの延長線上にあるものだと思っています。
山口
2つ目の「手を挙げたか」というのもDelightらしい基準だなと思いました。
新井社長
これはかなり大事にしてますね。
正直、「お前これやれよ」って任せる裁量って、
任された側も楽しくないし、責任感も持ちにくい。
一方で、自分から「やりたいです」と手を挙げた仕事って、
多少大変でも最後までやり切ろうとするんですよ。
山口
確かに自分で選んだ仕事だと向き合い方が変わりますよね。
新井社長
変わります。
だからDelightでは、
結果が完璧じゃなくても、
「手を挙げた」という事実自体を、ちゃんと評価します。
裁量って、
「責任を引き受ける覚悟があるかどうか」でもあるので、
その意思表示としての“手挙げ”は、すごく重要だと思っています。
山口
そして3つ目が「信頼」。
これは一番時間がかかる要素ですよね。
新井社長
そうですね。
正直この3つの中で一番重いのが信頼です。
たとえば、
同じ成果を出していたとしても、
入社半年の人と10年一緒にやってきた人では、
任せられる裁量の重みはまったく違います。
山口
一緒に過ごしてきた時間そのものが判断材料になる。
新井社長
そうです。
うまくいった時も、うまくいかなかった時も、
どういう姿勢で向き合ってきたか。
・嘘をつかないか
・任されたことを誠実にやり切るか
・失敗したときに逃げないか
そういう日々の積み重ねが、
「この人なら任せられる」という信頼に変わっていきます。
山口
一方で、「信頼が必要」という話を聞くと、
若手はなかなか裁量をもらえないんじゃないか、と感じる人もいそうです。
新井社長
そこはよく誤解されるんですけど、
若手に裁量を与えないわけでは、まったくないです。
むしろ逆で、
Delightは裁量の“総量”自体はかなり多い会社だと思っています。
山口
というと?
新井社長
会社に致命的なダメージが出ない範囲の裁量、
たとえばイベント運営や説明会、新しい施策の立ち上げとかは、
若手にもどんどん任せています。
そこで結果を出したり、
ちゃんとやり切ったりすれば、次はもう少し重い裁量を任せる。
この繰り返しですね。
山口
小さな裁量を積み重ねて、
大きな裁量につながっていく。
新井社長
まさにそうです。
裁量は「与えられるもの」じゃなくて、
「取りに行くもの」。
結果を出して、手を挙げて、信頼を積み重ねる。
そのサイクルを回せる人には、
年次や年齢に関係なく、どんどん任せていきたいと思っています。
「最初は目立たなかった」メンバーが、大きく伸びる理由

山口
ここまでのお話を聞いていると、「最初から優秀だった人」だけが活躍しているわけではない印象があります。
新井社長から見て、「この人、めちゃくちゃ成長したな」と思うメンバーの話があれば教えてください。
新井社長
そうですね。
よく話しているのが、今活躍している21卒の責任者や23卒のメンバーです。
山口
意外です。今の姿だけを見ると最初からできていたように見えます。
新井社長
全然そんなことないですよ。
彼らは正直、最初は営業が得意なタイプではなかった。
どちらかというと、下から数えた方が早いくらいでした。
山口
そこからどうやって今の状態まで来たんでしょうか。
新井社長
コツコツ、コツコツ、やり続けたんです。
派手さはないけど、毎日積み重ねる。
2人とも似ていて、最初は「人と話すのが苦手です」っていう、いわゆるコミュ障タイプでした。
山口
今の姿からは想像できないですね。
新井社長
ですよね(笑)。
でも、共通しているのは「継続できる力」。
短期的な頑張りじゃなくて、長く努力し続けられる。
それが、Delightの「仕事が楽しい」という価値観と噛み合った結果、努力の総量が増えて、今の成果につながっていると思っています。
「努力できる才能」を最大化する環境
山口
努力を続けられるかどうかって、環境の影響も大きいですよね。
新井社長
めちゃくちゃ大きいです。
仮に同じ能力を持っていても、
「仕事って楽しくないよね」
という前提の環境にいたら、ここまで努力しないと思います。
山口
確かに「頑張っても意味ない」と思ってしまうと、続かない。
新井社長
そう。
Delightでは、「仕事は楽しい」「頑張った方がいい」という前提がある。
だから、努力が前向きなものになる。
結果として、成長幅が大きくなる。
これは、かなり大きな違いだと思います。
キャリアは「縦・横・新規事業」で広がっていく
山口
ここからは、キャリアの話を聞かせてください。
Delightでは、どんなキャリアの広がり方があると考えていますか?
新井社長
大きく分けて、3つあります。
まず1つ目は、縦のキャリア。
営業なら営業、CSならCSで、役職を上げていく道です。
この規模感だからこそ、スピードは圧倒的に早い。
20代で役員クラスの経験を積める可能性も、全然あります。
山口
一般的にはかなりレアな経験ですよね。
新井社長
そうですね。
日本の創業社長の会社で、売上100億以上の企業の役員を20代でやっている人って、数えるほどしかいない。
でも、Delightが伸びれば、今の若手メンバーがその立場になる可能性は、十分にある。
職種を越える「横のキャリア」
新井社長
2つ目は、横のキャリアですね。
Delightは職種の移動が比較的柔軟です。
営業からマーケティング、営業からカスタマーサクセス。
今後はもっと増えていくと思います。
山口
一つの会社の中で複数の職種を経験できる。
新井社長
そうです。
20代のうちに、「自分は何が向いているのか」を見極められるのは、かなり大きいと思っています。
新規事業という「斜め上」のキャリア
新井社長
3つ目が、新規事業ですね。
Delightは、事業領域をそこまで絞っていません。
HR領域で新しい事業を立ち上げるのもいいし、全く別の事業をやる可能性もある。
山口
それも裁量の延長線上にある。
新井社長
そうですね。
今の事業で役職を上げるだけがキャリアじゃない。
「事業をつくる」という選択肢があるのは、かなり面白いと思います。
5年後・10年後、Delightはどんな会社でありたいか
山口
ここまで、新井社長個人の価値観やメンバーの話を中心に聞いてきましたが、
最後に会社としての未来について聞かせてください。
まずは5年後。Delightはどんな状態になっていたいですか?
まずは「5年後」──会社としての土台を完成させる
新井社長
5年後は正直かなり具体的に見ています。
一番はサービスブランドが明確に確立している状態ですね。
今、RecUpはシェアNo.1という結果自体は出ています。
ただ、それが「知っている人にだけ知られている」状態に留まっている。
山口
実態としては強いけど、認知はこれからというフェーズですよね。
新井社長
そうなんです。
だから5年後には、
「HRの会社で今勢いあるところは?」
と聞かれたときに自然と名前が挙がる存在になっていたい。
結果はもうある。
次の5年は認知を本気で取りに行くフェーズだと思っています。
山口
いわば“知られる会社”になる5年間。
新井社長
まさにそうです。
この9年で積み上げてきた事業やカルチャーを
ちゃんと外に伝わる形にしていく。
5年後には
「DelightってHR領域で成功した会社だよね」
と言われる状態を、当たり前にしたいですね。
その先の「10年後」──世代を代表する会社へ
山口
その5年を越えた先、10年後についてはどうでしょうか。
新井社長
10年後、僕は40歳になります。
そのときに目指しているのは、
「この世代を代表する会社」になっていることです。
山口
世代を代表する、というのは。
新井社長
20代で一気に伸びて、
30代に入った頃には社会的な認知が一段上がる。
そういう会社って、世の中にいくつもあると思うんです。
たとえば サイバーエージェントさん。
若い経営陣・メンバーが中心になって事業を伸ばして、
「若いのに、ちゃんと結果を出している会社」として
カルチャーごと評価される存在になった。
山口
確かに「勢いのあるベンチャー」と聞いて
真っ先に名前が浮かぶ会社ですよね。
新井社長
そうですね。
あとは タイミーさんも分かりやすい。
事業自体は20代で一気に伸びて、
30代に入る頃には、
「そのサービス名を知らない人の方が少ない」
くらいまで認知が広がった。
山口
プロダクト名がそのまま社会の共通言語になっていますよね。
新井社長
まさにそれです。
売上や規模だけじゃなくて、
「会社名やサービス名が、自然に会話に出てくる状態」
そこまで行くと、会社のフェーズが一段変わる。
Delightも、
まずは20代の延長線でしっかり事業を伸ばして、
30代に入ったときに
「この世代を代表する会社の一つだよね」
と自然に名前が挙がる存在になりたい。
5年と10年は、一本の線でつながっている
山口
5年後と10年後、
聞いていると、まったく別の話というより、
一本の線でつながっている感じがしますね。
新井社長
その通りで。
5年後は「事業とブランドを完成させるフェーズ」。
10年後は「会社そのものが象徴になるフェーズ」。
いきなり10年後は作れないので、
まずは5年後の景色を、確実に取りに行く。
その延長線上に、10年後があると思っています。
山口
積み上げの延長としての未来、ですね。
新井社長
はい。
だから今の一日一日も、
全部その未来につながっていると思っています。
これからDelightに加わるあなたへ

山口
では、最後に。
これからDelightに加わる人に向けて、メッセージをお願いします。
新井社長
よく言うんですけど、
「どの道を選ぶか」よりも、「選んだ道を正解にする」ことの方が大事です。
環境はきっかけでしかない。
ただ一つ言えるのは、Delightには
仕事に本気で向き合える仲間がいる
仕事を楽しもうとしている人がいる
という環境がある。
「何をやるか」より「誰とやるか」。
仕事に熱い人たちと切磋琢磨したいなら、Delightは間違いなく面白い場所です。
5年後、10年後に「あのとき入ってよかった」と必ず思える環境は、用意します。
ぜひ皆さんと会えることを楽しみにしています。
インタビュアー・山口より
今回のインタビューを通して、強く感じたのは、
新井社長の語る「仕事が楽しい」という言葉が、決して軽いポジティブさではないということでした。
逃げずに向き合うこと。
簡単な道を選ばないこと。
そして、仲間と一緒に高い山を登り続けること。
そのすべてを含んだうえで、それでもなお「楽しい」と言い切る姿勢に、Delightという会社の本質があるのだと思います。
努力や熱量が少し敬遠されがちな今の時代において、
ここまで真正面から「仕事に本気になる価値」を語れる経営者は、決して多くありません。
もしこの記事を読んで、
「もう一度、仕事に熱中してみたい」
「本気で頑張ることを肯定してくれる場所で働きたい」
そう感じたなら、Delightという環境はきっとあなたの人生に大きな影響を与えるはずです。

