
採用活動において、近年注目を集めているのが「AI面接」です。表情や声のトーン、話し方などを数値化し、客観的な判断が可能になり、従来の人間の主観による評価を補完できるため、ミスマッチの少ない採用につなげられるなど、多くのメリットがあるのです。
本記事では、AI面接の基本的な仕組みから、導入する際のメリットや注意点までをわかりやすく解説します。これからAIを活用して採用活動の質を高めたいと考える方は、ぜひ参考にしてください。
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AI面接とは?

AI面接とは、人工知能(AI)を活用して応募者の受け答えや表情、声の抑揚、言葉遣いなどを分析し、評価を行う面接手法のことです。人事担当者が直接面接を行わず、応募者がオンライン上で質問に回答し、その映像データをAIが自動的に解析します。
面接を担当するAIは受け答えの内容だけでなく、表情の動きや視線、反応のスピードといった非言語的な要素も総合的に評価します。こうした仕組みから、応募者の印象や話し方の特徴を客観的に判断でき、採用の公平性を高めることができるのです。
そんなAI面接を導入することで、採用担当者の面接準備やスケジュール調整の手間が省け、短期間で多くの候補者を評価することが可能になります。AIの分析データは数値として蓄積されるため、過去の選考結果との比較も容易です。
AI面接は、効率化だけでなく、採用の「質」と「再現性」を高める新しい採用手法として注目を集めているのです。
AI面接を利用した際の採用の流れを解説!

AI面接を導入することで、採用の流れは従来の面接よりもスムーズになります。とはいえ、実際にどんな形で面接に導入していくのかが気になるところでしょう。
ここでは、AI面接の一般的な流れを4つのステップに分けて紹介します。
オンライン面接
AI面接の最初のステップは、オンライン面接の実施です。応募者は専用のWebページやアプリにアクセスし、事前に用意された質問に対して回答します。質問内容は企業によって異なりますが、形式は「自己紹介」「志望動機」「過去の経験」「課題への対応」など、一般的な面接とほぼ同じ形式です。
このとき、AIはカメラとマイクを通して応募者の表情や声のトーン、発話スピード、姿勢などをリアルタイムで記録します。応募者は人事担当者と対面する必要がなく、自分の都合の良い時間に面接を受けられるため、地方や海外在住者でも応募しやすいのが特徴です。
AIであるために面接官の主観に左右されにくいため、公平性の高い評価も可能としています。人事側も、AIが自動的に録画・記録したデータを後から確認できるため、複数の採用担当者で評価を共有することが容易になるのです。
オンライン面接はAI面接の基盤となる重要な工程であることから、応募者・企業双方にとって効率的な選考を実現できる環境であるといえるでしょう。
分析評価
オンライン面接で収録された映像データや音声データは、AIによる詳細な分析にかけられます。AIは応募者の話すスピード、声のトーン、間の取り方、さらには表情の変化や視線の動きまでを細かく解析します。こうした分析によって、単なる発言内容だけでは見えにくい「話し方の安定性」や「表現の豊かさ」「緊張の度合い」などを可視化できるのです。
AIは膨大な過去データと照らし合わせてスコア化を行い、「コミュニケーション力」や「主体性」「協調性」などの観点から数値的な評価を算出します。こうした方式によって、人事担当者は直感や印象に頼らず客観的なデータをもとに候補者を比較できるのです。
また、このAI分析は学習を重ねることで精度が高まり、企業が求める人物像に近い候補者を見つけやすくなります。営業職であれば、明るくハキハキと話すタイプを高く評価するように設定できるなど、職種に応じた分析基準をカスタマイズすることも可能です。
従来の人の目だけでは見落としがちな部分を補完し、より的確な判断をサポートするのが、この分析評価のステップです。
レポート作成
AIによる分析が完了すると、その結果をまとめた「評価レポート」が自動で生成されます。レポートには、各質問への回答内容をもとにしたスコアや、性格傾向、強み・弱みなどが一覧で表示されます。人事担当者はこれを確認することで、応募者がどのような特性を持ち、どのような職種に向いているのかをすぐに把握できます。
レポートはグラフやチャートで視覚的に整理されており、複数人の候補者を比較する際にも非常に便利です。採用チーム内で共有しやすく、意思決定のスピードを上げる効果もあります。
回答内容をテキスト化し、内容別で分けてもらえるサービス、面接終了後15分程度で結果を出力してもらえるサービスなどもあり、導入したい面接の方式などによって適した方式を選択することも可能です。
レポート作成の工程を取り入れることで、面接後の振り返りや他部門との情報共有もスムーズになり、採用活動全体の効率化に大きく貢献することでしょう。
レポートと面接動画をもとに選考
AIが作成した評価レポートと録画データは、最終的な選考判断に欠かせない重要な材料となります。人事担当者はAIが導き出したスコアや傾向を確認しながら、実際の面接映像も見返して応募者の印象を総合的に判断します。
AIの分析結果だけに頼らず、映像を通じて応募者のリアルな表情や話す雰囲気を再確認することで、「数字では測れない人柄」も見極められるのです。
このステップでは、データと人の判断をうまく組み合わせることがポイントです。たとえばAIが「高い協調性」と評価した候補者であっても、映像を見返したときに受け答えの硬さが気になる場合、最終的な判断が変わることもあります。
AIの冷静なデータ解析と、人事担当者の経験的な視点の両方を活用することで、より的確でバランスの取れた採用判断を行うことができます。AI面接では「データ×人間の目」という二つの力が融合して、より信頼性の高い選考を実現しているのです。
AI面接の2つの種類にはどういった特徴があるのか?

AI面接と一口に言っても、その仕組みや活用方法は企業によって大きく異なります。導入を検討する際には、自社の採用フローにどのタイプが合っているのかを理解しておくことが重要です。
ここでは、AI面接の代表的な2つの種類について、それぞれの特徴や違いをわかりやすく説明します。
タイプ | 主な特徴 | 向いているケース | 主なサービス例 |
AIが面接も代行するタイプ | AIが面接官として応募者と対話し、質問や掘り下げも自動で実施。面接後はAIが評価レポートを作成する。 | 応募者数が多く、人事担当者の面接工数を減らしたい企業。24時間いつでも対応可能にしたい場合。 | PeopleX AI面接タレントスカウターDuDo AI面接SHaiN |
AIが面接データを分析するタイプ | 実際の面接映像や音声をAIが解析し、話し方や表情などをスコア化。 | 面接官ごとの評価差をなくし、客観的な基準で判断したい企業。 | HireVueharutaka IA |
大部分がAIが行うタイプ

AIが面接官の役割を担い、応募者と直接やり取りを行うタイプのAI面接は、採用業務の効率化に大きな効果をもたらします。
この方式では、AIが質問を投げかけ、応募者の回答をリアルタイムで解析し、結果を自動的に記録・評価します。人事担当者が関与しなくても、AIが面接の進行から分析までを一貫して行うため、選考にかかる時間とコストを大幅に削減できるのが最大の利点です。
この形式の代表的なサービスとして、「PeopleX AI面接」があり、デジタルヒューマンと呼ばれるAIアバターが面接官として登場し、応募者との自然な会話を実現。採用ページにURLを設置するだけで、24時間いつでも自動面接が可能になります。
他にも、「タレントスカウター」では一般的な質問のほかに、実際の業務を想定したケーススタディ面接やロールプレイングも可能。AIが発話内容・表情・音声を分析し、スコア化やレポート出力まで対応します。
総じてこのタイプは、人事担当者の負担を減らしつつ、より多くの応募者と接点を持ちたい企業に最適です。
データ分析をするタイプ

もう一方のタイプは、AIが実際に面接を行うのではなく、面接後の映像や音声データを解析する「分析特化型」です。
人事担当者が実施した面接内容をAIが自動で分析し、応募者の発話傾向や表情の変化、声のトーン、話すスピードなどを数値化します。これにより、面接官ごとの評価のばらつきを減らし、より公平で一貫性のある採用判断が可能になります。
実際のサービスとしては「HireVue」や「harutaka IA」が代表的です。「HireVue」はAIによる録画データ分析に加えて、応募者の将来的なパフォーマンスを予測する機能や、ゲーム形式の適性検査を提供しており、選考精度を高めるのに効果的です。
一方、「harutaka IA」は、面接議事録の自動生成や、面接官の発話バランス分析など、人事側の育成にも役立つ機能が充実しています。
このタイプは、面接官の主観的な判断に頼らず、AIの客観的なデータ分析を重視したい企業に向いています。既存の面接プロセスを大きく変えずに導入できるため、まずはAIを補助的に使ってみたい企業にもおすすめです。
AI面接を導入するメリットを紹介!

AI面接の導入は、採用活動のスピードや精度を大きく高める効果があります。特に、応募者数が多い企業や、全国・海外から人材を募るケースでは、AIの自動分析や面接代行によって採用工数を大幅に削減できる可能性があります。
ここでは、AI面接の導入によって得られる4つの主要なメリットを順に見ていきましょう。
採用業務の効率化
AI面接を導入する最大の利点のひとつが、採用プロセスの効率化です。
従来の面接では、日程調整・面接官のスケジュール確保・評価シートの記入など、担当者の業務負担が大きくなりがちでした。しかしAI面接では、AIが自動で質問を投げかけ、回答を録画・分析するため、事前準備や面接後の処理にかかる時間を大幅に削減できます。
面接映像の記録やスコアリングが自動化されることで、評価の共有もスムーズになります。採用担当者はAIが作成した分析レポートを確認するだけで候補者の特性を把握でき、複数人での比較検討も短時間で行えるのです。
結果として、採用決定までのスピードが上がり、応募者への対応スピードもアップ。結果として、採用チャンスを逃すリスクを減らせるのです。大規模採用や新卒採用のように面接回数が多い場合には、AI面接が人的リソースを支える大きな味方になるでしょう。
公平な選考
続いてのAI面接の魅力は、選考基準の公平性を保てることです。従来の面接では、面接官の主観や印象によって評価に差が出ることが少なくありません。その点、AI面接では応募者の発言内容や表情、声の抑揚などを数値化して評価するため、誰が見ても同じ基準で判断できるのです。
AIは学習データに基づいて感情や発話傾向を解析するため、面接官の好みや感情に左右されず、客観的な選考が可能です。性別や年齢、国籍といった要素を排除した分析も実現できるため、ダイバーシティを重視する企業にも適しています。
AIが生成するスコアはすべての応募者で統一された指標に基づくため、採用チーム内での意見のばらつきを抑えることも可能です。公平で透明性の高い選考を実現できる点は、企業ブランドの信頼性向上にもつながるでしょう。
コスト削減
AI面接は、人件費や運営コストの削減にも大きく貢献します。これまでの人対人の面接の場合、面接官の拘束時間や会場費、交通費など、従来の採用活動では見えにくいコストが多く発生していました。しかしAIが面接を自動で代行することで、これらの費用をほぼゼロに近づけることができます。
特に地方や海外からの応募者を対象にする場合、出張や交通にかかるコストを削減できる点は大きな利点です。AI面接の導入により採用スピードが上がれば、欠員期間の短縮にもつながり、間接的なコスト削減効果も期待できるでしょう。
AIツールによっては、採用後のデータ分析や人材配置の最適化にも活用できるため、長期的には採用活動全体のコストパフォーマンスを大きく改善できます。人事担当者の作業効率を上げつつ、経費を抑えたい企業にとって、AI面接は非常に有効な選択肢です。
応募者の負担軽減
AI面接は応募者側の負担を軽くするというメリットもあります。オンライン上で完結するため、移動時間や交通費が不要で、応募者は自分の都合に合わせて面接を受けられます。仕事をしながら転職活動を行う社会人や、遠方に住む学生にとっては大きな利点です。
面接官との対面がないことで緊張しにくく、自分のペースで話せるという声も多く聞かれます。録画面接形式の場合は、質問に対して録画で回答するだけなので、撮り直しが可能なシステムもあり、納得いく回答を残せる点も魅力です。
AIの質問設計は一貫しており、すべての応募者に同じ質問を提示するため、「面接官による質問の偏り」がなく、より公平な面接環境を整えられる点も大きな利点と言えます。応募者にとって心理的にもフラットな環境を提供できるのが、AI面接の大きな価値といえるでしょう。
AI面接を導入したい時の注意すべきポイントとは?

AI面接は、採用業務の効率化や評価の標準化を実現できる革新的な仕組みですが、導入にはいくつか注意すべき点があります。あくまで採用プロセスを支えるツールであり、完全に人の役割を置き換えるものではないため、応募者に安心感を与えつつAIの強みを最大限に活かすには、注意点を事前に理解しておくことが重要です。
ここでは、導入時に見落とされがちな課題を具体的に解説します。
無機質な印象を与える
AI面接における最も大きな懸念の一つが、「人間味の欠如」です。AIはデータに基づいて正確に質問を行いますが、声のトーンや表情、相づちなどの自然なリアクションが乏しく、応募者に冷たい印象を与えることがあります。採用面接という緊張しやすい場面では、こうした無機質さが応募者の心理的負担を大きくし、パフォーマンスの低下を招くことも少なくありません。
この問題を解消するためには、AI音声の調整やアバターの自然な動作設定など、感情的な要素をできるだけ再現する工夫が求められます。面接前に「AI面接の目的」や「評価項目」について丁寧に説明し、応募者の不安を和らげることも効果的でしょう。
工夫を加えられるのなら、AIが質問する内容に“柔軟性”を持たせることで、より自然で人間的な対話に近づけることができます。AIは便利なツールですが、応募者との信頼関係を築くのは最終的に人間ですから、AIが発する印象をどうコントロールするかが、採用成功のカギになります。
応募者との接点が減る
AI面接を導入することで、応募者と人事担当者が直接コミュニケーションを取る機会が減少します。企業の雰囲気や人の魅力を伝える場面が少なくなり、応募者が「企業の人となりを感じにくい」と感じてしまうケースも出てくるでしょう。
結果として、せっかく興味を持って応募した人材が、「温かみがない」「自分は本当に評価されているのか」と不安になり、辞退してしまうリスクもあります。
一方で、企業側も直接会話の中で感じ取れる“非言語的情報”を得にくくなります。表情の微妙な変化や、話し方、受け答えの間など、AIでは測りきれない「人柄」や「現場適応力」に関する判断が難しくなるのです。
この課題を解決するには、AI面接を一次選考などの効率化フェーズに活用し、最終面接では必ず人事担当者や現場責任者が直接応募者と対話する仕組みを取り入れるのが理想的です。AIと人の役割を明確に分け、採用体験全体のバランスを取ることが大切です。
不安を抱く可能性がある
AI面接を初めて経験する応募者は、評価の仕組みや基準が見えにくいため、不安を感じやすい傾向があります。
面接を受ける立場からすれば、「AIに正しく判断してもらえるのか」「どの部分が評価されるのか」といった疑問は、応募者の心理的負担を増やし、緊張や回答の硬さにつながることも少なくありません。対面での人間的なやり取りをそれなりに経験したことがある応募者ほど、AI面接の冷たさや機械的な進行に違和感を覚えやすくなるでしょう。
この不安を軽減するためには、導入前に応募者への丁寧な説明が欠かせません。「AI面接は一次選考の効率化を目的とし、最終判断は人事担当者が行う」など、プロセスの透明性を示すことで応募者の納得感が高まります。
面接後のフィードバックや、質問の趣旨を事前に共有することも効果的ですし、AI面接を実施する際に応募者が録画内容を確認できる仕組みや再撮影の機会を設けると、心理的な負担を減らせるでしょう。
人柄の判断がしにくい
AI面接は発言内容や表情、声のトーンなどを数値化して評価するため、客観性や公平性は高まりますが、一方で応募者の人柄や雰囲気を細かく判断するのは難しいという課題があります。
例として、柔軟な思考や協調性やチームでの対応力など、数字だけでは見えにくい資質はAIだけでは十分に評価できません。そのほかにも、応募者の言葉の裏にある感情やモチベーション、価値観なども人間の面接官の感覚に頼る部分が大きいのです。
この課題に対応するには、AI面接をあくまで補助ツールとして位置づけ、人事担当者が最終判断を行うフローを設けることが有効です。AIの分析データと面接動画を活用して候補者を事前に把握したうえで、最終面接では人間が直接やり取りし、微細なニュアンスや人柄を確認する流れが理想的です。
感覚的な判断ができない
AIは客観的データをもとに分析を行うため、人間の直感や経験に基づく感覚的な判断はできません。
たとえば、面接官が「この応募者は現場に馴染みやすそうだ」と直感的に感じるような微妙な印象は、AIでは数値化できないのです。こうした面があるために、AI面接だけで選考を完結させると、数値上の評価は高くても実際の職場環境での適応力やコミュニケーション能力を見誤る可能性があります。
この制約を補うには、AIによる一次選考で効率化を図りつつ、最終面接や面談で人事担当者や現場責任者が直接応募者と接するプロセスを組み込むことが重要です。AIが提供するデータと人間の感覚を組み合わせることで、単なる数値評価に頼らず、総合的な判断が可能になるのです。
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AI面接の導入は、採用効率の向上や公平な選考の実現に大きな効果があります。しかし、無機質な印象や人柄判断の難しさなど、注意点も存在します。AIはあくまで採用活動を補助するツールとして活用し、最終判断は人間が行うことで、効率と信頼性の両立が可能です。
AIを活用した採用は、面接だけではなくスカウトとしてのサービスも普及しており、特に応募者の特性や適性をAIで分析し、効率的に選考プロセスを進められるサービス「RecUp」が強力なサポートになります。
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