営業職の募集に応募がこない9つの理由とは?募集に対する応募を増やす6つのポイントについて解説!

「営業職の募集をしていても応募がこない」という悩みを抱えている企業は少なくありません。営業職は企業の成長に欠かせない重要なポジションですが、近年は求人倍率の高さや職種イメージの問題などから、求職者の応募が集まりづらい状況が続いています。
本記事では、営業職の募集に応募がこない理由を深掘りし、現場の「あるある」から、見落としがちな課題まで丁寧に解説します。また、応募を増やすための具体的な改善ポイントや最新の採用手法についてもご紹介しますので、ぜひ本記事を参考に、営業職の採用課題を根本から解決するヒントとしてご活用ください。
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営業職の求人倍率はどれくらい?

「営業職を募集してもなかなか応募がこない」というのは、企業の多くが感じている課題のひとつです。その背景には、営業職が他の職種と比べて求人倍率が高く、企業間での人材獲得競争が激化していることがあります。
まずは、最新の求人倍率データと、営業職と他職種の比較を通じて、現状をわかりやすく解説します。営業職の採用難易度がなぜ高まっているのか、その理由や市場の特徴を知ることで、今後の採用戦略を考えるヒントが見えてくるでしょう。
求人倍率の最新データ
営業職の求人倍率は近年、増加傾向にあります。
令和7年4月時点の厚生労働省「一般職業紹介状況」によると、営業職の有効求人倍率は2.14倍で、営業職を希望する求職者1人に対して2件以上の求人がある状態となっています。この数字は過去数年にわたって安定的に推移しており、営業人材ニーズは今後も引き続き高くなることが予想されています。
このように企業間での人材獲得競争が激化しているため、従来の採用手法だけでは十分な応募を集めるのが難しくなっているのが現状です。優れた営業職を採用するには、より一層の工夫や戦略が求められるでしょう。
営業職と他の職種の求人倍率を比較
営業職の有効求人倍率が2.14倍と高い傾向にあることが分かりましたが、他の職種はどれくらいなのでしょうか。
令和7年4月時点の厚生労働省「一般職業紹介状況」によると、事務従事者全体の有効求人倍率は平均0.41倍、一般事務従事者は0.34倍、会計事務従事者は0.61倍など、1倍を大きく下回る水準となっています。また、技術職である情報処理・通信技術者でも1.55倍となっており、営業職の2.14倍という求人倍率が際立って高くなっています。
これらのデータから、営業職の人手不足は社会的に深刻化しており、他の職種よりも「なり手」が少ない業種となっていることが分かります。
営業職に人気がないといわれる理由

上記のデータから、「営業職を募集しても応募がこない」のは、営業職が求職者から選ばれにくい職種になっていることが原因の一つとなっていることが分かります。
そこで気になるのが、企業にとって不可欠なはずの営業職がどうして不人気なのかということ。そこで、営業職が求職者から敬遠されがちな理由について、詳しく掘り下げて解説します。営業職の人手不足を解消し、優秀な人員を確保するためにも、ぜひ確認してください。
気合や根性を必要とするイメージがあるから
営業職が不人気な理由の一つに、「根性が必要」「精神的にタフでないと務まらない」といったイメージがあることが挙げられます。
特に、飛び込み営業やテレアポといった手法では、初対面の相手から門前払いを受けたり、冷たく断られる場面が日常的に発生しがちです。こうした経験は、営業職に慣れていない人ほど精神的な負担として重くのしかかり、モチベーションの低下や自信喪失につながる可能性があります。
また、営業活動は一人で行うこともあり、同僚や上司からのサポートやフィードバックが得られにくい孤独な仕事になることもあります。さらに、営業職は移動も多く、体力も必要とされます。
営業職は、身体と頭をフルに使う分達成感も感じられる職種ではありますが、「体育会系で大変そう」という理由から、他の職種よりも選ばれにくい職種となってしまっているようです。
ノルマがきつそうだから
営業職が不人気な理由に、「ノルマがある」ということも挙げられます。営業職は成果が数字で明確に評価されるため、他の職種と比べてプレッシャーを感じやすい傾向があります。
多くの企業では営業目標やインセンティブ制度が導入されており、成果主義が色濃く反映されています。この制度が上手く働けば達成感に繋がりますが、目標未達の状態が続くと「自分は営業に向いていないのでは」と自己否定に陥ることも珍しくありません。また、ノルマ未達成時には上司からの厳しい指摘や評価の低下、時には給与やインセンティブの減少、配置転換や降格といったリスクもあります。
こうした「プレッシャーが大きそう」「自分には達成できないのでは」といった精神的な不安も、営業職が不人気となっている原因と言えるでしょう。
営業職の募集に応募がこない9つの理由

上記のように他の職種に比べて不人気である営業職ですが、そのような中でも、「営業職に就きたい」と思っている方も応募している方も一定数存在します。それでは、なぜ「募集をかけても応募がこない」という状況になっているのでしょうか。
実は、応募がこない理由は、求人広告の内容や採用プロセス、企業の知名度など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。ここでは、営業職の募集がこない理由を9つに分けて、具体的に解説します。
①職務内容が明確に書かれていないから
営業職の求人募集で応募が集まらない大きな理由の一つが、職務内容が曖昧なことです。
「営業」と一口に言っても、新規開拓、既存顧客対応、ルート営業、インサイドセールスなど多様な業務が存在します。しかし、求人票に具体的な仕事内容や一日の流れ、担当エリア、扱う商材、求める成果などが詳しく記載されていないと、求職者は自分がどのような仕事をするのかイメージできず、不安を感じて応募をためらってしまいます。
仕事内容が明確であればあるほど、求職者は自分に合うかどうか判断しやすくなり、応募意欲も高まります。職務内容はできるだけ具体的に記載しましょう。
②魅力的な条件がないから
営業職の求人に応募が集まらない原因に、給与や福利厚生などの条件が他社と比べて魅力に欠けている可能性も挙げられます。
営業職は成果主義の傾向が強く、インセンティブやボーナス制度が重視されますが、基本給や手当、休日・休暇、福利厚生などが平均的、もしくはそれ以下だと、求職者は他の企業に流れてしまいがちです。また、昇給やキャリアアップのチャンスが明示されていない場合も、将来性を感じにくくなります。
応募を増やすためには、競合他社と比較して魅力的な条件を提示し、給与体系や福利厚生、成長機会などをしっかりアピールすることが重要です。
③企業の知名度がないから
求職者は、企業の知名度が低い場合、「どんな会社なのか分からない」「将来性や安定性が不安」などと、応募をためらう傾向があります。
特に、営業職は転職市場で人気が高い一方、応募先の企業選びには慎重になる人が多いです。中小企業や新興企業は、大手と比べて情報が少なく、安心感を与えにくいのが現状です。
こういった場合、自社の強みやビジョン、働く環境、社員の声などを積極的に発信し、求職者に「ここで働きたい」と思ってもらえるような情報提供を心がけると良いでしょう。SNSや自社サイト、動画などを活用した広報活動も効果的です。
④職場の雰囲気や働き方に不安があるから
求職者は職場の雰囲気や働き方にも大きな関心を持っています。
営業職は「体育会系」「ノルマが厳しい」「残業が多い」といったネガティブなイメージを持たれがちです。求人情報に職場の雰囲気や実際の働き方が記載されていない場合、求職者は「ブラック企業かも」「自分に合わないかも」と不安を感じて応募を控えてしまいます。
実際に働く社員のインタビューや職場の写真、フレックスタイム制やリモートワークなど柔軟な働き方の導入状況を具体的に伝えることで、安心感を与え、応募意欲を高めることができるでしょう。動画などで実際の仕事の様子や求職者へのメッセージを発信するのもおすすめです。
⑤応募条件が厳しいから
営業職の応募がこない場合、募集要項で過度に高い経験年数や特定のスキル、資格などを必須条件として設定している可能性があります。こういった場合、求職者は「自分には無理かもしれない」と感じて応募を諦めてしまうこともあります。特に、未経験者歓迎の求人が多い営業職で、条件が厳しすぎると応募の間口が狭まって応募数の減少につながってしまいます。
採用するためにいくつか条件がある場合は、必要なスキルや経験は「必須」と「歓迎」に分けて明記するのがおすすめです。分けて記載すれば条件の厳しさが緩和されるため、幅広い人材に可能性を感じてもらえ、応募数のアップにつながるはずです。
また、営業職の応募条件はポテンシャルや意欲を重視した柔軟な採用基準を設けることも重要です。応募してもらうためにも、条件設定は慎重に行いましょう。
⑥採用手法が適していないから
募集をかけても応募がこないのは、採用手法自体が営業職に合っていないことが原因かもしれません。
ターゲット層がよく利用する求人媒体を選んでいなかったり、SNSや動画など現代的な手法を活用できていなかったりすると、求職者の目に触れる機会が減ってしまいます。また、求人広告の内容が定型的で魅力に欠ける場合も応募につながりにくいです。
営業職の採用には、ターゲットに合わせた媒体選定や、視覚的に訴求できるコンテンツ作成、リファラル(社員紹介)など多様な手法を組み合わせることが効果的です。
⑦経験者と未経験者を同時に狙っているから
営業職の求人では、求める人物像を明確にすることが特に重要です。
求人広告で「経験者歓迎」「未経験者もOK」と両方をアピールしている場合、どちらにも響かない中途半端な内容になってしまうことがあります。経験者には「本当にレベルの高い仕事ができるのか」、未経験者には「自分でも大丈夫なのか」といった疑問が生まれ、応募をためらってしまい、どちらも応募がこないという状況になりかねません。
ターゲットを明確にし、それぞれに合ったメッセージや条件を打ち出せば、「この会社なら自分に合っている」という特別感を出すことができます。ターゲットに合った求人広告の内容にするためには、求人の効果を見つつ定期的に掲載内容を見直して最適化することも重要です。
⑧面接で自社の魅力を伝えられていないから
せっかく応募があっても、面接時に自社の魅力や働くメリットを十分に伝えられていないケースは意外と多いものです。
面接は「選考の場」であると同時に、「自社を売り込む場」でもあります。会社のビジョンや成長性、チームの雰囲気、キャリアアップの事例など、求職者が「ここで働きたい」と思える情報をしっかり伝えることが重要です。面接官の対応や説明内容が応募者の印象を大きく左右するため、面接の質向上にも注力しましょう。
⑨応募プロセスが複雑で手間がかかるから
応募フォームが長すぎたり、必要書類が多かったり、面接までのフローが煩雑だったりすると、募集に反応した求職者も途中で応募を諦めてしまうことがあります。特にスマートフォンからの応募が主流となっている今、手間のかかるプロセスは大きな離脱要因です。
応募から面接までの流れをシンプルにし、必要最小限の情報でエントリーできるよう改善することが大切です。また、応募後のレスポンスを早めることも、求職者のモチベーション維持に役立ちます。応募がきた後のアクションも重要だということは、ぜひ覚えておいてください。
営業職の募集に対する応募を増やす6つのポイント

営業職の求人募集に求職者がこない原因は、営業職自体不人気であることと、求人をする際の様々な要因が絡んでいるということが分かりました。それでは、具体的に営業職への求人募集はどうすれば集まるようになるのでしょうか。
それには、求人広告の内容や採用プロセスの見直し、採用チャネルの多様化など、さまざまな工夫が求められます。ここで6つのポイントを具体的にご紹介しますので、ぜひ自社の採用活動にぜひ取り入れてみてください。
①魅力のある求人広告にする
営業職の応募を増やすには、まず求人広告自体を魅力的に仕上げることが大切です。
仕事内容や一日の流れ、扱う商材、求める人物像などを具体的に記載し、求職者が自分の働く姿をイメージできるようにしましょう。また、キャリアアップや成長機会、実際に働く社員の声や写真を掲載することで、働く環境や雰囲気を伝えることも効果的です。ポイントは、求職者が求めている情報をいかに魅力的に提供するかです。
さらに、企業のビジョンや価値観、社会的な意義も明示することで共感を呼びやすくなります。視覚的な工夫や動画の活用も、他社との差別化につながるため、ぜひ活用しましょう。
②給与と福利厚生を良くする
給与や福利厚生は応募者が最も重視するポイントの一つです。
営業職は成果報酬型のインセンティブやボーナス制度が魅力になりますが、基本給や各種手当、休日・休暇、社会保険などの待遇面も他社と比較して見劣りしないよう見直しましょう。また、昇給やキャリアパスの明示、リモートワークやフレックスタイムなど柔軟な働き方の導入も、応募者の関心を集めます。
「どのような福利厚生が魅力的に映るのか」は、実際に企業内で挙げてもらうほか、市場調査を行うのも効果的です。競争力のある向上心を刺激するような条件を提示できれば、優秀な人材も集まりやすくなる上、さらなる成長が期待できるでしょう。
③リファラル採用を活用する
リファラル採用は、社員に信頼性の高い人材を紹介してもらい採用する方法です。
今働いている社員が自分のネットワークから知人や友人を紹介することで、企業文化にマッチした人材が集まりやすくなります。紹介者へのインセンティブやボーナス制度を設ければ、社員の協力も得やすくなるでしょう。
リファラル採用は、求人媒体だけでは出会えない層にもアプローチできるため、採用の幅を広げるチャンスにもなります。ぜひ活用しましょう。
④面接で自社の魅力を伝える
営業職募集に応募があった際に行われる面接ですが、その面接も求職者との貴重なコミュニケーションの場なため、大事にしたいところです。
面接は求職者を知る機会ではありますが、同時に求職者側も企業のことをより深く知る機会になります。仕事内容やキャリアアップの道筋、社風、働くメリットなどを具体的に伝えれば、マッチングを高められて早期退職を防げる可能性が上がる上、求職者の不安も解消して、入社意欲を高めることができるでしょう。
面接時に気をつけたいのが、面接官の対応や会社の雰囲気です。これらは企業イメージに直結するため、丁寧で誠実な対応を心がけたいところです。求職者の質問や不安にも真摯に答えれば、求職者の「ここで働きたい」という気持ちを後押しすることができるでしょう。
⑤営業未経験者の採用を検討する
営業職の募集への応募を増やしたい場合、未経験者への訴求に注力するのはとても有用です。
有効求人倍率の高い営業職ですが、幸いなことに未経験者でも活躍できる可能性が高い職種でもあります。未経験者歓迎の姿勢を打ち出し、研修制度やサポート体制を充実させれば、より多くの応募者を集められ、優秀な人材に育て上げられるでしょう。こうした経験ではなくポテンシャルや意欲を重視した姿勢は、幅広い人材にチャンスを提供できて組織の活性化にもつながります。
営業職未経験者をターゲットにする際は、求人で実際に未経験から活躍している社員の事例を掲載するのがおすすめです。求職者の不安を和らげることができるため、「自分にもできるかも」と応募につながる可能性があります。
⑥スカウトメールを送る
スカウトメールは、求人サイトや転職エージェントのデータベースを活用し、ターゲットとなる人材に直接メッセージを送る求人方法です。この方法は、企業側から積極的に求職者にアプローチできるため、営業職のように優秀な人材確保が難しい職種の求人で特に有用な手段となっています。
スカウトメールでは、単なる募集案内ではなく、相手の経歴やスキルに合わせたパーソナライズされた内容にすることが大事です。「あなただけ」という特別感を出すことで、求職者にも興味を持ってもらえるはずです。
最近では「RecUp」のようにAIスカウトサービスを利用して適切なスカウトメールを自動生成して配信できるサービスもあります。こういったサービスを活用すれば、採用担当者の負担を増やすことなく求職者からの応募率アップにつなげられるでしょう。
AIスカウトならRecUp

この記事では、営業職の募集に応募がこない理由や、応募を増やすための具体的な方法について解説しました。営業職は求人市場の動向や求人広告の内容などさまざまな要因が絡み合って応募数の確保が難しくなっています。
そのような中、注目を集めているのが、スカウトメールです。求職者一人ひとりに合わせた内容を送ることで、よりマッチングした人材を確保しやすくなるでしょう。
そのようなスカウトメールの中でおすすめなのが、AIを活用したスカウトサービス「RecUp」です。RecUpなら、ターゲット選定からスカウトメールの作成・配信まで自動化でき、採用担当者の負担を減らしながら応募率アップが期待できます。営業職の採用でお悩みの企業は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
監修者プロフィール

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株式会社Delight
RecUp事業部 カスタマーサクセス部門責任者
新卒から求人広告事業に従事し、企業の採用課題に向き合う中で、実践的な支援スキルを培う。その後、自社開発のAIを活用した採用支援ツール「RecUp」の営業責任者として、プロダクトを活用した採用戦略の設計・実行支援に従事。並行して自社の採用活動にも深く関与し、事業成長フェーズにおける人材要件定義、母集団形成、採用面接など、実務から戦略まで幅広い領域を担当。現在はカスタマーサクセス部門の責任者として、100社以上の採用支援実績をもとに、採用活動の最適化を支援している。実務と戦略の両視点を持つ実践型の採用コンサルタントとして、現場に寄り添いながらも成果に直結する支援に定評がある。