この記事を読むと理解できること
- カジュアル面談の概要 がわかる
- カジュアル面談で得られる企業側のメリット がわかる
- カジュアル面談前に準備すべきポイント がわかる
- カジュアル面談でそのまま使える質問例 がわかる
- カジュアル面談の主な実施方法 がわかる
- カジュアル面談の進め方 がわかる
- カジュアル面談を成功させるポイント がわかる
- カジュアル面談の進め方で陥りがちな失敗例 がわかる
- カジュアル面談に関するよくある質問と回答 がわかる
採用活動において、応募者との最初の接点をいかに有意義なものにするかが、採用成功の大きな分かれ道となっています。「選考に踏み込む前に企業のことをもっとよく知りたい」という求職者のニーズと、「ミスマッチを防ぎながら志望度を高めたい」という企業のニーズが一致したコミュニケーション手段として、カジュアル面談への注目が高まっています。
しかし、「カジュアル面談を導入したいが、どう進めれば良いか分からない」「質問例が知りたい」「失敗しないためのポイントは何か」という疑問を持つ採用担当者も少なくありません。この記事では、カジュアル面談の基本から進め方・質問例・成功のコツ・よくある失敗まで、実務に直結する内容を体系的に解説します。
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カジュアル面談とは?
採用市場の変化とともに、企業と候補者の関係性も大きく変わってきています。従来の「応募→書類選考→面接」という一方通行のプロセスでは、どちらにとっても入社後のミスマッチが起こりやすく、企業・候補者の双方が時間とコストを失うリスクがありました。そうした課題を解決する手段として注目を集めているのが、カジュアル面談です。
カジュアル面談とは、書類選考や正式な面接など採用選考が始まる前の段階に、企業と候補者がざっくばらんに話す場のことです。合否判定を目的としないため、候補者は気負わずに会社の実態を確認でき、企業側も率直なコミュニケーションを通じて相互理解を深めることができます。
スカウト経由での候補者アプローチや転職潜在層へのアプローチとの相性が良く、ダイレクトリクルーティングを活用している企業を中心に導入が広がっています。

出典:Re就活「4社に1社は『カジュアル面談』を実施。企業がカジュアル面談を実施する目的は?」
株式会社学情が企業・団体の人事担当者を対象に実施した調査では、経験者(中途)採用においてカジュアル面談を「実施している」と回答した企業が29.1%に上りました。さらに「実施を検討している」という企業も25.7%を占めており、4社に1社以上がカジュアル面談を既に実施または検討している実態が明らかになっています。
カジュアル面談はスカウト採用との組み合わせで特に効果を発揮します。スカウトの仕組みや活用方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:【2026年最新】採用トレンド12選!人材確保成功のコツと事例を徹底解説!
カジュアル面談で得られる企業側のメリットとは?

この章では企業がカジュアル面談を通じて得られる主なメリットを2つ整理しています。
カジュアル面談を採用プロセスに取り入れることで、企業側にはさまざまな実質的なメリットが生まれます。単に候補者と話す機会を増やすだけでなく、採用の質と効率を同時に高める手段として機能します。
企業への関心を高めることができる

出典:女の転職type「8割がカジュアル面談で応募意欲が高まった!」
カジュアル面談には、候補者の企業への興味や志望意欲を高める効果があります。株式会社キャリアデザインセンターが働く女性383名を対象に実施した調査では、カジュアル面談をして企業への応募意欲が「かなり高まった」が36.9%、「やや高まった」が41.1%で、合わせて78.0%が応募意欲の向上を実感したという結果が出ています。
この数字は、カジュアル面談が単なる情報提供の場にとどまらず、候補者の志望度を実質的に押し上げる効果を持っていることを示しています。特に転職潜在層に対して「まずは話してみませんか?」という形でアプローチする場合、カジュアル面談を挟むことで正式な選考への誘導率が高まる傾向があります。
母集団形成についての詳しい考え方は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:「母集団形成が難しい」を解決!原因&10の対策と成功事例を紹介!
採用前後のミスマッチを防ぐことができる
前述の学情調査では、カジュアル面談の実施目的として「ミスマッチの防止」が67.8%で最多、次いで「志望意欲の醸成」が50.6%と続きました。企業側もカジュアル面談の最大の価値を「ミスマッチの予防」に見出していることが分かります。
選考が進んで内定を出した後に候補者が辞退する、あるいは入社後に早期離職が起きるケースの多くは、「思っていた仕事内容・環境と違った」というイメージと実態のギャップが原因です。
カジュアル面談では、求人票の文章だけでは伝わりにくい職場の雰囲気や実際の業務内容、社員のリアルな声を直接届けることができます。候補者が「自分に合う会社かどうか」を早い段階で判断できる環境を整えることは、選考を通過した候補者の「定着度」にも良い影響を与えます。
採用ミスマッチの原因と対策について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:採用ミスマッチの原因とは?ミスマッチを防ぐ改善策を徹底解説!
カジュアル面談前に準備すべきポイント!

この章では担当者が事前に整えておくべき5つのポイントを整理しています。
カジュアル面談の効果を最大化するために欠かせないのが、事前の準備です。当日その場のノリで進めるだけでは、候補者に伝えたいことが伝わらず、自社の魅力を十分にアピールできないまま終わってしまいます。
「カジュアルだから準備不要」という認識は大きな誤りで、準備の質が面談の質を左右します。
①担当者の選定
カジュアル面談の成否は、担当者の選定によって大きく変わります。人事担当者だけでなく、候補者のポジションに近い現場社員や入社数年目の若手社員を同席させることで、業務の実態をよりリアルに伝えられます。
特に「職場の雰囲気を知りたい」「実際に働いている人に話を聞きたい」と考えている候補者には、現場社員の言葉が最も響きます。
担当者選定で大事なポイントをまとめると以下のとおりです。
- 候補者のターゲット職種・ポジションと近いロールの社員を選ぶ
- 自社への愛着・関与度が高く、魅力を自分の言葉で語れる社員を優先する
- コミュニケーションが得意で、候補者が話しやすいと感じやすい人物を選定する
- 複数人が参加する場合は役割分担(進行・記録・質問担当)を事前に決めておく
- 担当者の経歴や担当業務を候補者に事前に共有し、話しやすい環境を整える
②面談の目的・時間を明確化する
カジュアル面談を設定する前に、「この面談で何を達成したいのか」を担当者間で明確にしておくことが重要です。目的が曖昧なまま進めると、伝えるべきことが伝わらず、候補者も「結局何のために話したのか分からなかった」という感想で終わってしまいます。
大事なポイントをまとめると以下のとおりです。
- ゴールを「候補者に次のステップに進んでもらうこと」と明確に設定する
- 面談時間は30分〜1時間程度を目安とし、長すぎず短すぎない設定を心がける
- 「情報提供」「相互理解」「意欲醸成」のどれを重視するかをチーム内で共有しておく
- 候補者の現在のフェーズ(転職積極層か潜在層か)によって目標設定を変える
③面談の進め方を決める
当日の流れをある程度決めておくことで、担当者が場の雰囲気に左右されることなく必要な情報を届けられます。全体の流れを構造化しておくと、候補者にとっても「話が整理されている企業だ」という印象につながります。
大事なポイントをまとめると以下のとおりです。
- オープニング(自己紹介・アイスブレイク)→ヒアリング→企業説明→質疑応答→クローズの流れを基本とする
- 候補者の話す時間が全体の半分以上になるよう、一方的に話しすぎない設計にする
- 時間配分の目安(例:自己紹介5分・ヒアリング15分・企業説明15分・質疑応答15分)を決めておく
- 「今日は合否判定はありません」という前置きを冒頭で必ず伝える
④質問したいこと・聞くことを整理する
候補者から情報を引き出すためにも、事前に「聞いておきたいこと」のリストを準備することが大切です。当日の会話の流れに任せるだけでは、必要な情報を得られないまま面談が終わってしまうことがあります。
大事なポイントをまとめると以下のとおりです。
- 候補者のスキル・経験・転職理由・希望条件など、面談前に確認しておきたい項目をリスト化する
- 一問一答形式ではなく、会話が広がるオープンな質問を用意する
- 候補者のプロフィールや経歴を事前に確認した上で個別に聞く内容を検討する
- 「この人に会社に興味を持ってもらうために伝えるべきこと」も同時に整理しておく
⑤事前の情報共有と環境のセッティングをする
面談当日を迎える前に、候補者に適切な情報を届けておくことで、スムーズな面談が実現します。また、オンライン・対面いずれであっても、物理的・心理的に話しやすい環境を整えることが重要です。
大事なポイントをまとめると以下のとおりです。
- 担当者の氏名・役職・当日の流れ・所要時間を候補者に事前に共有する
- オンラインの場合はURLの発行・動作確認・バックアップ手段を準備しておく
- 対面の場合は静かで話しやすい個室や落ち着いたスペースを確保する
- 候補者が質問しやすいよう「何でも聞いてください」という雰囲気を醸成するメッセージを事前送付に加える
カジュアル面談でそのまま使える質問例をご紹介!
この章では目的別に4つのカテゴリで質問例を整理しています。
カジュアル面談では、候補者との双方向の会話を通じて相互理解を深めることが目的です。質問の種類によって引き出せる情報が変わるため、目的に合わせた質問を使い分けることが大切です。
候補者のスキル・経験を見極める質問
まず欠かせないのが、候補者のスキルや経験を見極める質問です。カジュアルとはいえ面談ですから、そうした面を聞かないわけにはいきません。
とはいえ、それを真正面から聞いて「試されている」と感じさせるようでは、カジュアル面談の意味を薄れさせてしまいます。そのため、ある程度砕いた形で質問し、相手が話しやすい質問の形にすることが大切です。
| 質問例 | 質問の意図 |
|---|---|
| これまでで最も力を入れて取り組んだプロジェクトを教えてください。 | 業務への関与度・貢献の深さ・やり遂げる力を把握する |
| 現職ではどのような役割を担っていますか? | 担当業務の範囲と自社ポジションとのマッチ度を確認する |
| チームで仕事を進める際に、どんな役割を担うことが多いですか? | 協調性・リーダーシップ・コミュニケーションスタイルを理解する |
| これまで最も成長できたと感じた経験はどんな場面でしたか? | 自己成長への意識と振り返る力を見る |
| 苦手な業務や克服に取り組んでいることはありますか? | 自己認識の深さと成長意欲を確認する |
価値観やキャリア志向を把握する質問
候補者がどんな価値観を持ち、どこに向かってキャリアを歩もうとしているかを理解することは、自社との相性を見極める上で非常に重要です。
スキルや経験のマッチングだけでなく、働く上での優先順位・仕事への向き合い方・将来のビジョンを把握することで、入社後の定着度まで見通した採用判断が可能になります。オープンに話しやすい雰囲気を維持しながら、以下のような質問で候補者の内面に自然と迫っていきましょう。
| 質問例 | 質問の意図 |
|---|---|
| 仕事をする上で一番大切にしていることは何ですか? | 仕事への向き合い方・価値観の軸を把握する |
| 5年後・10年後、どんな仕事・ポジションを目指していますか? | 中長期的なキャリアビジョンと自社でのマッチ度を確認する |
| 転職を考えた一番のきっかけは何でしたか? | 転職動機の根本を理解し、入社後の定着度を予測する |
| どんな環境・チームで働くときに一番力を発揮できますか? | 自社の文化・組織スタイルとの相性を確認する |
| 次の職場で絶対に叶えたいことは何ですか? | 候補者のニーズと自社が提供できる価値のギャップを測る |
疑問点や懸念点を解消する質問
候補者が聞きたくても聞けずにいる疑問を引き出す場面では、担当者側から「どんなことが気になっていますか?」と先に尋ねることが効果的です。以下は、候補者の疑問を掘り起こすために使える質問例です。
| 質問例 | 質問の意図 |
|---|---|
| 当社に関して気になっていることや不安な点はありますか? | 率直な疑問を引き出し、誤解や懸念を解消する |
| 今転職活動でどんな点を重視して企業を見ていますか? | 選考軸を把握し、自社との親和性を確認する |
| 求人票を見て「ここは少し分かりにくいな」と感じた部分はありましたか? | 情報のギャップや誤解を早期に解消する |
| 他に検討している企業と当社を比べてどんな印象を持っていますか? | 競合との比較軸を把握し、自社の強みを効果的に伝える準備をする |
自社への理解を促し惹きつける質問
カジュアル面談は候補者から情報を引き出す場であると同時に、企業側が自社の魅力を届ける場でもあります。ただし、一方的に説明するだけでは候補者の関心を引き出しにくいため、「質問しながら伝える」という双方向のアプローチが効果的です。
候補者のヒアリングで得た情報をもとに、「この方にはこの質問が刺さりそうだ」という観点で使い分けることが返しのポイントです。候補者が話した内容に合わせて質問を選べるよう、以下の質問例を事前に頭に入れておきましょう。
| 質問例 | 質問の意図 |
|---|---|
| 当社の事業内容で、特に興味を持っていただいた部分はどこですか? | 候補者の興味の焦点を確認し、重点的に訴求するポイントを絞り込む |
| 今のお話を聞いて、当社の〇〇という仕事に向いていると感じました。どう思いますか? | 候補者に具体的な入社後イメージを持ってもらう |
| 入社後にやってみたいことや挑戦したい仕事はありますか? | 入社意欲・主体性を確認しつつ、可能性を具体的に示す |
関連記事:【採用担当者向け】カジュアル面談ですべき質問とは?質問例からNG項目までわかりやすく解説!
カジュアル面談の主な実施方法は?
この章では各実施方法の特徴と注意点を詳しく解説しています。
カジュアル面談は「対面」「オンライン」「電話」の3つの方法で実施することができます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、候補者の状況や距離感・目的に合わせて適切な方法を選ぶことが大切です。
| 方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 対面 | 表情・雰囲気が伝わりやすく、信頼関係を構築しやすい。オフィスの環境も見てもらえる | 候補者の移動が必要で参加ハードルが上がる。双方のスケジュール調整が手間になる |
| オンライン | 場所を選ばず参加でき、候補者のハードルが低い。地方在住者にも対応しやすい | 通信トラブルのリスクがある。対面よりも場の雰囲気や温度感が伝わりにくい |
| 電話 | 最も手軽に実施できる。スケジュール調整が容易でスピーディーな接触が可能 | 表情・視覚情報が一切伝わらない。内容が薄くなりやすく印象が残りにくい |
対面で実施する方法
対面でのカジュアル面談は、オフィスや近隣のカフェ・会議室などで実施します。候補者に実際の職場環境や社員の雰囲気を直接感じてもらえる点が最大の強みで、視覚情報も加わることでコミュニケーションの密度が高くなります。
特に候補者が「職場の雰囲気を直接確認したい」という意向を持っている場合には、対面が最も効果的な方法です。
注意するポイントは以下のとおりです。
- 候補者が移動しやすいアクセスの良い場所・時間帯を選ぶ
- プライバシーが守られる静かなスペースを確保し、周囲に会話が聞こえないよう配慮する
- オフィス内で実施する場合は、職場全体の印象が候補者に伝わることを意識して環境を整える
- 移動・待ち時間も含めた候補者の負担を軽減するため、所要時間を明確に伝えておく
オンラインで行う方法
ZoomやGoogle Meetなどのビデオ通話ツールを使ったオンライン面談は、現在最も多く活用されている実施方法です。候補者の移動コストが不要なため参加ハードルが低く、遠方在住の候補者にも柔軟に対応できます。スカウト採用で全国からアプローチする場合には、オンライン形式の相性が特に良いといえます。
注意するポイントは以下のとおりです。
- 面談前にURLを送付し、当日の接続テストを推奨するメッセージを添えておく
- 通信トラブルに備えて電話番号・代替連絡手段を事前に共有しておく
- 担当者側も清潔感のある背景・照明を整え、画面越しでも好印象を与える準備をする
- 画面共有を活用して会社資料や求人情報を視覚的に見せることで、情報伝達の質を高める
電話で実施する方法
電話でのカジュアル面談は、スケジュール調整の柔軟性が高く、候補者が気軽に応じやすい形式です。「まずは5〜10分だけ話しましょう」という軽いトーンのアプローチに向いており、スカウトを送った直後のファーストコンタクトとして活用されることがあります。
ただし、視覚情報が完全に欠落するため、声のトーン・話すスピード・言葉選びの質がより一層問われます。
注意するポイントは以下のとおりです。
- 相手が出やすい時間帯を事前に確認してから連絡する
- 声だけでの印象形成になるため、明るい声・ゆっくりとした話し方を意識する
- 要点を絞って簡潔に伝え、長くなりすぎないよう時間をコントロールする
- 電話では伝わりにくい詳細情報は、後から資料やメールで補足する運用を設計しておく
カジュアル面談の進め方をステップで徹底解説!

この章では面談開始から終了までの6つのステップを解説しています。
カジュアル面談の流れを把握しておくことで、担当者は場の雰囲気に左右されることなく候補者との会話を有意義なものに導けます。以下の6ステップが基本的な進め方の骨格です。
自己紹介で場の雰囲気を和らげる
カジュアル面談の冒頭は、担当者側からの自己紹介で始めます。氏名・役職・入社年次・担当業務などの基本情報に加えて、「なぜ今の会社に入ったか」「仕事のどこにやりがいを感じているか」など、人となりが伝わるエピソードを一言添えることで、候補者が「話しやすい人だ」と感じやすくなります。
自己紹介で入れると効果的な内容の例は以下のとおりです。
- 「〇〇事業部で△△を担当している▲▲と申します」(役割を明確に)
- 「入社前は×× 業界にいて、〇〇に魅力を感じてこの会社に入りました」(入社動機)
- 「最近は〜〜というプロジェクトに関わっていて、やりがいを感じています」(現在の業務)
- 「今日はざっくばらんにお話しましょう。何でも聞いてください」(面談の雰囲気設定)
選考の合否には影響しないことを伝える
自己紹介が終わったら、必ず早い段階で「今日の面談は選考の合否には影響しません」ということを明確に伝えてください。この一言があるかどうかで、候補者の話しやすさが大きく変わります。
「合否に影響する」と思いながら話す候補者は、本音を隠して「良いことだけ言おう」という構えになりがちです。逆に「今日は選考ではない」と分かれば、転職理由の本音・現職への不満・希望条件のリアルなどを率直に話してもらえる可能性が高まります。候補者の本音を引き出すためにも、冒頭のこの一言は欠かせません。
以下のような声かけが効果的です。
- 「今日はお互いを知るための場なので、評価や合否は一切関係ありません」
- 「気になることは何でも聞いていただいて構いません。本音で話しましょう」
- 「リラックスして、フラットに話しましょう」
現在の状況や希望条件をヒアリングする
場の雰囲気が和らいだところで、候補者の現在の転職状況・希望条件・興味の軸などを聞いていきます。ここでは「会話を引き出す」意識が大切で、担当者側が一方的に話すのではなく、候補者の言葉を丁寧に受け止める姿勢が重要です。
以下のような流れでヒアリングするとスムーズです。
- 現在の転職活動の状況(積極的か・様子見か)
- 転職を考えるようになったきっかけや背景
- 次の職場で重視していること・大切にしたい働き方
- 気になっている業種・職種・ポジションの傾向
ヒアリングで得た情報をもとに、次の企業説明のフォーカスを絞ることで、候補者一人ひとりに刺さる情報提供が実現します。
ニーズに合わせて企業情報を説明する
候補者のニーズを把握したら、その内容に沿って企業情報を届けるパートに移ります。全部の情報を一気に説明しようとする必要はなく、「候補者が興味を持っていそうな情報」「抱いている疑問や懸念に答えられる情報」を優先して伝えることが効果的です。
伝える内容の選び方は以下を参考にしてください。
- キャリアアップに興味のある候補者には社内での昇進事例・成長環境を伝える
- 職場環境を重視する候補者にはチームの雰囲気・社員インタビューのエピソードを使う
- 事業内容に興味のある候補者には「今注力していること・これから目指すこと」を具体的に話す
「良いことだけを伝える」より「課題も含めたリアルな実態」を伝える方が候補者の信頼を得やすく、入社後のミスマッチを防ぐ意味でも有効です。
質疑応答の時間を設ける
企業情報の説明が終わったら、必ず候補者が質問できる時間を設けます。「何かご質問はありますか?」と聞いて終わりにするのではなく、「〇〇や△△について気になることはありませんか?」と候補者が聞きやすいよう具体的な誘い水を用意しておくと質問が出やすくなります。
この質疑応答のパートは、候補者の関心の深さや懸念点を把握できる貴重な場です。ここで出てきた疑問に丁寧に答えることで、候補者の「この企業は話が聞けそうだ」という安心感が醸成され、次の選考へのハードルが下がります。
誘い水として使いやすい声かけの例は以下のとおりです。
- 「仕事内容や職場の雰囲気で気になることはありますか?」
- 「入社後のキャリアパスについて聞いておきたいことはありますか?」
- 「今日の話を聞いて、率直に不安に思った点はありますか?」
- 「他に検討している企業と比べて気になっている点があれば教えてください」
- 「選考のフローや日程感について確認しておきたいことはありますか?」
今後の選考に進む意向を確認する
面談の終盤では、候補者の選考意向を確認します。「もし興味をお持ちであれば、次のステップとして〇〇のご案内ができます」という形で、強制せず自然な流れで次のアクションを提示します。
意向確認で意識するポイントは以下のとおりです。
- 「いかがでしたか?」と率直に感想を聞いてみる
- 選考参加に前向きな場合はその場でスケジュールを押さえる
- 迷っている場合は「後日ご連絡いただいても構いません」と次の接点を残す
- 面談後に御礼メールで「本日お話した内容のご案内」を送り、選考へのつながりを維持する
カジュアル面談を成功させるポイントは?
この章では採用担当者が意識したい6つの成功ポイントを整理しています。
- 会話の比率を意識し、双方向のコミュニケーションを心がける
- 自社の課題は今後の展望と一緒に伝える
- 自社ならではの魅力や存在意義をしっかり伝える
- なるべくたくさんの社員と話す機会を作る
- リラックスして話せる雰囲気づくりを意識する
- その場で選考に関する案内をする
カジュアル面談を「なんとなく実施している」状態と「成果につながる面談ができている」状態には、取り組み方に明確な差があります。そこで、実際に取り組みたい成功のポイントを6つに分けて解説します。
会話の比率を意識し、双方向のコミュニケーションを心がける
カジュアル面談で陥りがちな失敗のひとつが、「担当者が一方的に話し続ける」ことです。会社の説明に夢中になるあまり、候補者が発言する余地がなくなってしまうと、候補者は「聞かされた」「話せなかった」という印象を持って終わります。
目安として、候補者の発言が全体の50〜60%を占めるくらいのバランスを意識しましょう。担当者は「聞く・引き出す」役に徹し、候補者が話したことをもとに次の質問や情報提供を展開していくスタイルが理想です。
候補者が「自分の話をちゃんと聞いてもらえた」という満足感を持てるかどうかが、次の選考意向に影響します。
自社の課題は今後の展望と一緒に伝える
カジュアル面談では「良いことだけを伝えよう」という姿勢よりも、課題や実態もオープンに話せる場を作ることが候補者の信頼獲得につながります。ただし、「課題がある」という事実だけを伝えるのでは不安を与えてしまうため、「課題+今後の展望」をセットで伝えることが重要です。
たとえば「まだ組織としての仕組みが発展途上の部分もあります。ただ、だからこそ自分で仕組みを作りたい方には大きな裁量がある環境です」という伝え方は、課題をそのまま強みに変換している好例です。
リアルな情報を共有することで、入社後のギャップを防ぎながら候補者の志望度を高めることができます。
自社ならではの魅力や存在意義をしっかり伝える
候補者に「この企業は他と違う」と感じてもらうためには、自社ならではの魅力を言語化しておく必要があります。以下の観点で自社の魅力を整理しておくと、面談の中で自然に伝えやすくなります。
| 魅力の切り口 | 探し方・伝え方の例 |
|---|---|
| ビジョン・ミッション | 「この会社が目指す世界」を一言で表現できるか確認する |
| 社員の成長環境 | 入社数年で昇進・スキルアップした社員の具体的な事例を集める |
| 組織・チームの雰囲気 | 日常のコミュニケーションや意思決定のスタイルを言語化する |
| 社会への貢献・存在意義 | 自社の事業が社会・顧客にどんな価値をもたらしているかを整理する |
| 独自の制度・働き方 | 他社にはないユニークな制度や働き方の特徴を明確にする |
| 今後の成長可能性 | 事業の成長フェーズ・新規事業の方向性・市場での立ち位置を示す |
「待遇が良い」「安定している」といった汎用的な魅力ではなく、この企業だからこそ得られるもの・経験できることを具体的に伝えることが差別化につながります。
なるべくたくさんの社員と話す機会を作る

出典:女の転職type「8割がカジュアル面談で応募意欲が高まった!」
候補者は「採用担当者の言葉」よりも「実際に働いている社員のリアルな声」に信頼を置く傾向があります。前述の女の転職type調査では、カジュアル面談で話したい相手として「配属予定部署のメンバー」が58.8%で1位、「配属予定部署の上司」が53.2%で2位、「自分と属性が近い人」が39.3%で3位という結果が出ています。
このデータが示すように、候補者は「自分が実際に働く場所の人」と直接話したいと考えています。人事担当者だけでなく、配属予定チームのメンバーや年次・職種が近い社員を面談に同席させることで、候補者の不安解消と志望度向上を同時に実現できます。
リラックスして話せる雰囲気づくりを意識する
「カジュアル面談」という名称でも、候補者側は「会社に評価されるかもしれない」という緊張感を持って臨むことがあります。担当者が意識的に場の空気を作らなければ、「やや正式な面接」と変わらない体験になってしまいます。
雰囲気づくりで効果的なポイントは以下のとおりです。
- 冒頭のアイスブレイクに時間を割き、共通の話題(業界・キャリア・趣味など)から入る
- 「正解のある質問」ではなく「正解のないオープンな質問」で会話を広げる
- 候補者が話した内容に対して肯定的な相槌・反応を意識的に返す
- メモを取る場合は「記録させてください」と一言断ってから行う
その場で選考に関する案内をする
面談の内容が良かったとしても、その場で次のアクションを案内しなければ候補者の熱が冷めてしまいます。「また改めてご連絡します」で終わるのではなく、面談の終わりに選考の次ステップを具体的に案内することが大切です。
「もしご興味いただけていれば、今日ご確認いただいたうえで応募していただくことも可能です」「次回、面接のご案内をさせていただいてもよいですか?」など、候補者の意向を確認しながらその場で話を進めると、離脱のリスクを大幅に減らせます。
カジュアル面談の進め方で陥りがちな失敗例は?
この章では特に注意が必要な4つの失敗パターンを整理しています。
カジュアル面談は準備が不十分だったり、進め方を間違えたりすると、候補者に悪印象を与えてしまうことがあります。予防するという意味でも、ありがちな失敗例を確認しておきましょう。
聞いてはいけない質問をしてしまう
カジュアル面談はリラックスした雰囲気で進むため、担当者が思わず「聞いてはいけない質問」をしてしまうリスクがあります。出生地・家族の職業・結婚・妊娠・宗教・思想などに関する質問は就職差別に当たる可能性があるため、どれだけ和やかな雰囲気であっても絶対に避けなければなりません。
「カジュアルだから少し踏み込んでも大丈夫だろう」という感覚での発言が、候補者に不快感を与え信頼を失う原因になります。担当者間で「聞かない質問リスト」を事前に共有しておくことをおすすめします。
面接のような堅い質問をしてしまう
「これまでの実績を教えてください」「弱みは何ですか?」といった、面接でよく使われる質問をカジュアル面談で使うと、候補者は「やはり選考なのでは?」という疑念を持ちます。そうなると本音での会話が難しくなり、面談の本来の目的が果たせなくなります。
「志望動機を教えてください」「入社後の目標は?」といった質問も、カジュアル面談ではトーンがずれます。代わりに「今の職場でどんなことが面白いと感じていますか?」「転職を考え始めたのはどんなタイミングでしたか?」など、自然な会話の流れで情報を引き出せる質問を使うようにしましょう。
その後の選考案内を行わずに終えてしまう
「今日はありがとうございました。また何かあればご連絡します」で面談を締めくくってしまうと、候補者も企業も次のアクションが曖昧になり、そのまま接点が途絶えてしまうことがあります。カジュアル面談はゴールではなく、選考に進むための「入口」です。
面談後のフォローが遅れると候補者の熱量が下がり、他社の選考を優先される可能性が高まります。面談の終わりには必ず選考の案内・応募方法・次のコミュニケーションのタイミングを明確に伝えるようにしてください。
合否をその場で伝えてしまう
カジュアル面談は「選考の場ではない」と明言しているにも関わらず、面談内での候補者の反応を見て「この方はうちに向いていない」と判断し、その場でやんわり否定的なコメントをしてしまうケースがあります。これは候補者の信頼を一気に損なう行為です。
カジュアル面談での「合否判定的なコメント」は厳禁です。良い印象を持てなかった場合でも、面談の場ではそれを言葉や態度に出さず、後日正式な形で選考に進まない旨を伝えることが適切な対応です。
カジュアル面談に関するよくある質問と回答
ここでは、カジュアル面談に関するよくある質問と回答について整理しています。
- 候補者が質問攻めしてきた時の進め方はどうすれば良いですか?
- 時間オーバーした時の進め方どうすれば良いですか?
- 相手が無口な時の進め方のコツはありますか?
- オンラインでつながりにくい時の進め方はどうすれば良いですか?
- 電話で相手の反応がわからない時はどう進めていけば良いですか?
カジュアル面談の実施にあたって、担当者がよく直面する場面別の対応方法をまとめました。
候補者が質問攻めしてきた時の進め方はどうすれば良いですか?
候補者からの質問が多い場合は、基本的に歓迎の姿勢で受け止めてください。質問の多さは関心の高さの表れであることが多く、丁寧に答えることで志望度の向上につながります。
ただし、全ての質問に時間を使いすぎると面談全体のバランスが崩れるため、「いくつかまとめてお答えします」とまとめて回答したり、「詳しい内容は資料でお送りします」と補足材料を後日送付する形を使い分けると効果的です。どうしても答えられない質問(未公開情報等)は「現時点ではお伝えできない部分があります」と正直に伝えることが信頼につながります。
時間オーバーした時の進め方どうすれば良いですか?
時間が超過しそうな場合は、候補者に正直に伝えて選択肢を渡すことが適切です。
「もう少し時間をいただいてもよいですか?」「続きは後日別途お時間をいただけますか?」という形で確認し、候補者の都合を優先する姿勢を見せましょう。一方的に延長するのではなく、相手の予定を配慮する対応が印象を良くします。
相手が無口な時の進め方のコツはありますか?
候補者が口数少ない場合は、「はい・いいえ」で終わらない質問(オープンクエスチョン)を意識して使うことが効果的です。
「転職を考えたきっかけを教えていただけますか?」「今の職場でやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?」といった問いかけは、話のきっかけを作りやすくなります。また「緊張されていませんか?リラックスして大丈夫です」と率直に声をかけることも有効です。担当者が自分のエピソードを話してから「〇〇さんはどうでしたか?」と返すと、自然な会話の流れを作りやすくなります。
オンラインでつながりにくい時の進め方はどうすれば良いですか?
通信トラブルが起きた場合に備えて、面談前に代替手段(電話番号・別のツール)を共有しておくことが基本の対策です。
接続が不安定な場合は「電話に切り替えましょう」とすぐに提案し、無駄な待ち時間を作らないことが大切です。接続トラブルそのものよりも、「その後の担当者の対応」が印象を左右します。焦らず落ち着いて代替案を提示することで、「しっかりした対応ができる企業だ」という好印象を与えることができます。
電話で相手の反応がわからない時はどう進めていけば良いですか?
電話では表情・視線・うなずきといった視覚情報が一切得られないため、「ここまでのお話はいかがでしたか?」「何かご不明な点はありましたか?」と定期的に言語的な確認を挟むことが重要です。
候補者の声のトーン・返答のスピード・言葉の選び方から関心の度合いをある程度読み取るよう意識しましょう。また、電話での面談後は必ず当日中にフォローメールを送り、「今日の内容の要点と次のご案内」を書面で補足することで、情報の欠落をカバーすることができます。
カジュアル面談の進め方を押さえて採用の質を高めよう!

カジュアル面談は、候補者の本音を引き出しながらミスマッチを防ぎ、志望度を高める効果的な採用手法です。「実施している」「検討している」企業が全体の5割以上に達している現在、カジュアル面談の質を高めることが採用競争における大きな差別化につながります。
ただし、カジュアル面談はあくまでも「接触した候補者との関係を深める場」です。そもそもカジュアル面談に進める候補者を増やすためには、スカウトの送付数と返信率を高めることが前提となります。スカウトの工数が不足していると、面談の質を磨いても接触できる母集団が限られてしまいます。
AIスカウトサービス「RecUp」は、AIによる候補者選定・文面最適化・配信自動化を通じて、スカウト返信率を1.5倍に向上させた実績を持ちます。採用担当者の工数を80%以上削減しながら、カジュアル面談につなげられる候補者数を大幅に増やすことが可能です。最短3日での業務開始にも対応しています。
「スカウトから面談、面談から選考へ」という流れを一気通貫で強化したい採用担当者は、ぜひRecUpのご活用をご検討ください。
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参考出典
株式会社学情「4社に1社は『カジュアル面談』を実施。企業がカジュアル面談の実施する目的は?」
https://re-katsu.jp/career/knowhow/job/column/detail/id=724
株式会社キャリアデザインセンター「8割がカジュアル面談で『応募意欲が高まった』!」
https://woman-type.jp/academia/newsrelease/2025y/post-184/

